『尼寺 戒月院 3』
                                      
著 Q太


 翌日、下校時になっても千里は校門の前で立っていた。
「千里、どうしたの? 帰らないの? 一緒に帰ろうよ」
「う、うん。ちょっと用があるんだ・・・。お母さんが来るの・・・」
「へ〜え、そうなの。じゃあ、また明日ね。バ〜イ」
「バイバイ〜イ」
下校して行く友達に普段と変わらぬ様子で挨拶しながらも、千里の気持ちは沈んでい
た。

朝から、千里の顔色は悪かった。睡眠不足でその上目が腫れていたが、朝早く母親に
起こされ、シャワーをして学校に出された。
それより何より、お尻がズキズキするのが不快だった。叩かれたせいもあるが、どう
考えてもお灸の火傷がズキズキの原因なのは間違いない。
『今日一日、こんなお尻で椅子に座っていられるかしら・・・』そう思いながら登校
したが、案の定、座っているのは大変な苦痛だった。
『ああ、こんなの耐えられない。早く、早く授業終って・・・』心の中で叫んだが、
じっと耐えるしかなかった。こんな時ほど時間の流れが遅い。
一時間ごと、チャイムが鳴ると千里はすぐに立ち上がった。立っている事がこんなに
楽だなんて、今まで思った事もなかった。

ようやく長い一日の授業が終わり、母に言われた通り校門の前で待っている。
じきに下校して行く女学生達の間の向こうから母親の姿を見つけた。
「千里ちゃん、もうちょっと待っていてね。先生のところに言ってきますから」
20分ほど待って、母親が戻ってきた。
「明日お休みの許可を頂いてきたわよ。今日が木曜だから土日と併せて三連休ね」
千里は思わず嬉しくなった。休みが嬉しいのではなく、学校の硬い椅子に座らなくて
済むのが何よりだった。
『三日あれば、お尻も良くなる・・・』その時は、その事しか浮かばなかった。

母親はタクシーを止めた。
二人が乗り込むと、「戒月院へお願いします」と母が告げた。あの日と同じだった。
千里は、すでに手足が小刻みに震えるのを抑えられなかった。
「学校、今日はどうだったの?」
「・・・・・・・」
何も言う事はなかった。いつもと変わらない母の優しい口調だったが、何か空々しさ
を感じた。
「ちょっと大変だった?」
「・・・う、うん・・・・」
それ以後、会話が途絶えた。

母親の後について本堂に向かう階段を上がり、砂利道を、音を立てて歩きながら千里
は今にも逃げ出したい気持ちだった。
ここのでの思いは昨日の事のように、鮮明に頭に焼き付いている。
それでも、昨日の今日の事だから、それほど手荒な事にはしないでおいてくれるので
は・・・、そんな思いも千里の中にはあった。
『だって、あれほど酷くお仕置きをしたんだし、もう叩くところもお尻には残ってい
ないもの・・・』

母親が院長様に面会を求めると、すぐに出てきた。
「まあまあ、静子さんどうなさったの? 今朝はずいぶんと血相を変えた様子の電話
でしたけれど」
「ええ、この娘の事で、ちょっとゆっくりお話ししたくて・・・」
「そう、じゃあ本堂のほうへ、どうぞ」
「いえ、この前の奥のお部屋でいかがでしょうか?」
「え? 奥? ええ、まあそれは構いませんけど・・・どうなさったの?」
冷たい廊下だった。奥の部屋と言う事で、若い尼僧が千里の後ろについて来た。
千里は、ガクガク震える足を引きずるようにして母親に従ったが、本心では今すぐ脱
兎のごとく逃げ出したい気持ちだった。

奥座敷では、院長様と母親が向かい合い、母親の横に千里が、部屋の隅に若い尼僧が
正座して座った。
「それで、静子さんどうしたと言うの? 一ヶ月にはまだ間がありますよ」
母親は、バックから閻魔帳を取り出すと説明を始めた。
食事の後自分の食器を片付けなかった事、自分で出した本を居間に置いたまま忘れた
事、口答えをして不満そうな顔をした事等など。もちろん閻魔帳の事は千里も知って
いたが、こんなに細々と書いているとは知らなかった。
そして、最後に昨日の事を一部始終説明した。
「まったく、情けないと言ったら、ありません。この前あれだけお灸を据えられて、
もう二度としないと約束したのにオナニーなんて・・・」
「千里ちゃん、お母様の話しに間違いはないの?」
「・・・、は、はい・・・・」
「そう、それではお仕置きも仕方ないわね。手淫は一度覚えるとなかなか直せません
からね。それじゃあ、お母様のお仕置きを見てあげますから、そこにうつ伏せに寝て
ごらんなさい」
尼僧が座布団を持ってきて敷いた。千里はお尻を出させられるのは恥かしかったが、
今すぐ何かをされる訳ではないと知って、おずおずと言われるままに従った。
院長様はゆっくりスカートを捲り、パンティに手をかけると注意深く膝まで引き下ろ
した。
「まあ、昨日はずいぶん厳しいお仕置きだったのね」
千里の双丘は、まだ赤味を残し何条もの赤黒い筋と焦げた火傷の痕を二つ残してい
た。
「これでは、お尻のお仕置きは無理なようね・・・」
「院長様、そんな甘い事をおっしゃらないで下さい。この娘にはどうしてもオナニー
を直さないといけませんから・・・ どうか厳しいお仕置きをお願いします」
千里は耳を疑った。これ以上どうすると言うの・・・
「静子さん、あなた本当にお母様とそっくりね。あなたのお母様も本当に厳しくて・
・・。でも、お母様はあなたがここでお仕置きをされている間、涙を流していらした
のよ・・・分かりますか?」
「・・・、はい」
「分かりました。では、千里ちゃんの手淫を直しましょう。ちょっと手酷い事になり
ますけどいいですね」
「はい、お願いします」
「じゃあ、今日は椅子を持ってきてちょうだい」
尼僧は座敷を出ると、すぐに背もたれのある椅子を持って戻ってきた。
「さあ千里ちゃん、椅子の背もたれにお腹を乗せるのよ、手を前に出して」
千里は言われるままにするしかない。
『ああ、どうしてこうなるの? もう叩けるところなんて無いのに・・・』
院長様と尼僧に身体を起こされ、否応無しに椅子に横たえられる。千里の手を前に出
させると尼僧は容赦なく椅子の脚に縛り、院長様が足を広げて椅子に縛りつけた。
「ああぁ・・・、お、お母さん・・・、もうしません! 約束します! 今度こそホ
ントですから〜!」
「お黙りなさい! お仕置きの後でなければお約束は聞けません!!」
「静子さん、見てごらんなさい。お尻の真中はもう叩くところがありませんけど、お
尻の下と内股をお仕置きすることにしますね」
「はい、お願いします」
もとよりパンティは膝まで下ろされていたが、改めてスカートを捲り上げられ背中ま
で持っていかれた。尼僧はこの前同様に顔色一つ変えずに竹の物差しを振り上げた。
ビュ!と空を切る音がして、千里のお尻の下側でまだ赤味のない所に打ち据えられ
た。
ビシー!
「アアァァァー! 痛いー! ごめんなさいー! 堪忍―ッ!!」
千里は悲鳴を上げた。確かに昨日のところとは違うのかもしれないが、それどころで
はない。
ビシッ! ビシッ!
赤味を帯びずに、わずかに残っていた千里のお尻の下側を物差しが強く、正確に打
ち、高くされた双丘が震えもだえた。
尼僧は立ち位置を変えると、続けて物差しを振り下ろす。
ビシー!
「イィィィーッ!! 痛いよー!!」
太腿の内側、柔らかな肉に赤い筋が鮮明に刻まれ、初めての千里は膝を折った。
「千里! ちゃんとしなさい! お仕置きをいただいている最中ですよ!」
尼僧がお尻の位置を直すと、続けて内腿に物差しが弾ける。
ビシー! ビシー!
その度に千里は悲鳴を上げ、打たれた反対側に足を動かそうとしてお尻を蠢かした。
尼僧はすかさず、標的をお尻に変え物差しで打ち据える。
ビシッー! ビシーー!
「ひぃぃぃー! ごめんなさいぃぃぃーー!! 千里が悪かったです〜ッ!! も
う、もう二度としませんから! 赦してぇぇーーー!! イヒィィィーーー!!」
「千里のもう二度としませんは、お母さんも、もう二度と聞きません! 口先だけの
ごめんなさいは聞きませんからね! 今度と言う今度は、泣こうがどうしようが 
みっちりお仕置きです! 心から反省してもらいますよ!」
容赦の無い物差しで、千里のお尻から内腿まで真っ赤に染め上がっていったが、さす
がに火傷の痕だけは巧みに避けられていた。
尼僧が手を止めた時には、今日も千里は声を嗄らせてお尻をブルブル震えていた。
「院長様、ありがとうございます。少しは堪えたと思います」
「いいえ、でも静子さんは、この後お灸って言うのでしょう? まあ、手淫を矯正す
るのですからお灸はどうしても必要ではありますけれどね・・・」
「それの事ですけど、どうか『お仕置き蔵』に入れてやって欲しいんです。あそこな
ら、きっとこの子もいい子になれますから・・・どうでしょう・・・?」
「静子さん。あそこはご存知の通り、戒律を破った尼僧をお仕置きする場所ですよ。
静子さんのお母様があまりに厳しかったので、あなたも一度入れられたのは知ってい
ますが、とても辛いお仕置きになるのよ・・・」
「に、二回です・・・」
「まあ、二回でした・・・?」
院長は思わず笑みをもらした。
「静子さんも相当に悪い娘だったけどね・・・。本当に良いのね? 『お仕置き蔵』
は本当に心底その子を愛していなければ入れられないのよ。手淫を懲らしめるだけな
らここでも出来ますからね」
「本気です。この子を良い子にしたいんです。今までもお仕置きをしてきましたが、
どうしても良い子になれない千里を放っておく訳にはいきません。今は辛くても躾を
しておかないと良い子になれないと思うからお願いしています」
「そうは言っても、じきに夕方よ。明日は学校があるでしょうに」
「学校へは明日の休みは連絡してありますから、土日を入れると三日ありますわ。院
長様どうかお願いですから、千里の手淫を直してやってください!」
「まあまあ、手回しのよろしい事ね。静子さんがそこまで覚悟を決めているなら、可
哀想でも『お仕置き蔵』に入ってもらうしかないわね。千里ちゃん、覚悟を決めて
ね」
「嫌ー! 嫌ですー! そんな所に入れないで〜! お母さん、お家に帰るー、もう
しませんから帰らせてよ〜!」
「千里! 我侭は赦しませんよ! どんなお仕置きにするかはお母さんが決める事で
す。今回はね、お母さんはどうしても『お仕置き蔵』と決めたんですからね! そん
なに大声を出さなくても大丈夫よ。お母さんも経験があるの、良い子にしてもらえる
お部屋ですからね」
「イヤ〜〜〜〜!」

大きな南京錠を尼僧が開け中へ入ると、続いて院長、千里、母親と四人が入った。千
里は、前で両手を結わかれ母親に押されての事だった。
そこは少しすえた感じの匂いがしたが、掃除が行き届いているのかきれいに片付いて
いた。古く簡単なベッドと机、箪笥が置かれたごく普通の部屋に見えた。隅に置かれ
た革張りの処置台と産婦人科の内診台以外には・・・
千里は、すぐにその場に膝をついて崩れ嗚咽を繰り返した。
「さあ、立って! スカートを脱ぎましょうね」
院長に促され、尼僧に腕を取られて立ち上がると手を結えた紐を一度解かれ、征服と
スカートを脱がされ、下半身はパンティだけにされた。
千里は正座を命じられ、院長と母親もその前に座った。
「いいですか千里ちゃん、今からあなたはこのお蔵にお閉じ込めです。このお蔵のお
仕置きは基本的にお尻叩きとお浣腸とお灸です。素直に言う事を聞いてお仕置きを受
ければ、きっと短期間に手淫を直せると思いますが、素直に出来ないと直す気持ちが
ないと見なしますから、だんだん辛いことになりますよ。さあ、まずお灸の前にお洩
らしをしないようにお浣腸をかけておきましょう」
尼僧がイチジクの箱を二つ箪笥から取り出した。
「さあ、四つん這いになって」
「お願いです・・・、院長さま・・・、もう二度といたしません。絶対に誓いますか
ら、今度だけは赦して下さい・・・」
「千里! まだそんな事を言っているの! 素直になさいと言われたでしょう!」
母親が立ち上がり、肩を押して四つん這いにさせると素早くパンティに手をかけスル
リと双丘を露わにし、院長が双丘の前に座り指でゆっくりと溝を割り小さな秘蕾が顔
を出した。
「ああ・・・、恥ずかしいです・・・」
「そうね、恥ずかしいわね。でも恥ずかしいのもお仕置きの内ですよ。もうすぐ恥ず
かしいなんて言っていられなくなりますからね」
尼僧からイチジクを受け取ると、その先を秘蕾に入れていく。さあ、力を抜いて。入
れますよ」
「ああ、ああぁぁぁ〜、ムゥゥゥ〜〜」
すぐに冷たい液体がお腹の中に入っていくのが分かった。
「もう一つ入れておきましょうね」
続けて二つのイチジクを入れられ、千里はすぐに下腹部に不快感を感じた。
「さあ立って! 壁のところへ行ってお尻を出したまま我慢なさい」
千里はパンティを膝に絡ませながらヨチヨチと歩き真っ赤な双丘を出したまま壁の前
に立足され、尼僧が水の入ったバケツを二つ用意すると、それを両手に持つよう命じ
られた。
「そうして15分我慢しなさい! これもお仕置きですから、途中でお洩らしなんかし
たら何度でもやり直しですからね。分かりましたね」
5分の経たずに、千里のお腹はグルグルと音をたて始め、激しい便意が込み上げてく
る。
「ああぁぁぁ〜、お腹が痛いー! 我慢できません! ト、トイレに行かせて・・
・」
「いけません! まだ5分も経っていませんよ。 まだまだ我慢ですよ!」
千里は膝をガクガクさせ、全身を身震いさせた。バケツの水面が荒々しく波を打ち始
めていた。
「クゥゥゥ〜、ごめんなさい! もう堪忍して・・・。出ちゃう・・・出ちゃいます
からーー!」
全身にうっすらと脂汗が浮かび、ブルブルと身体を震わせ、時々腰を上下させて必死
に堪えた。
「千里! 洩らしたら承知しませんよ! 洩らしたりしたら、締りの悪いお尻の穴に
お灸ですからね! この前と違って大きな艾を穴の中に入れて据えますよ!」
「あーーー! もうダメ! もうダメですーー! 赦してーー!」
千里の動きが激しさを増す。もう、自分の意志ではどうにも出来ない状態に達してい
た。グルグルと音をたてる間隔が狭まり、締め付けるような便意が間断無く襲ってく
る。
それでも、お尻の穴にお灸を据えると言う母親の脅かしは、千里には効果があった。
もう、どうにもダメと思っても、お尻の穴に大きな艾を入れてお灸を据えると言われ
る度に、秘蕾を必死に締めて我慢した。
ようやく15分が過ぎてトイレを赦された時には、千里は自分で屈んでバケツを置くこ
とも出来なかった。少しでもどこかに力を入れようものなら今までの我慢は水の泡と
なってしまう。
尼僧にバケツを下ろしてもらい、お尻を左右から必死に押さえ、お尻を突き出してソ
ロリソロリと歩くしかなかったが、時間との戦いで必死だった。
ようやく部屋の隅のトイレに辿り着き、便座に腰を下ろしたとたんに恥ずかしい爆音
を伴って水鉄砲のような噴出が始まった。一部始終の付き添いは無口な尼僧だった
が、千里には何も構っている閑が無かった。
「千里! 早くしなさい! ご迷惑ですよ!」
「静子さん、トイレぐらいはゆっくりさせてあげなさいよ。残し物があるとかえって
後が大変なんですから・・・」
千里は何時までも不快な残便感が残ったが、もう何も出なくなっていた。尼僧に促さ
れ隣のシャワールームで、恥ずかしい思いをしながら下半身を念入りに洗われた。
シャワールームを出る時は、千里は当然全裸だった。

千里が全裸で再び部屋で正座をさせられた時、部屋の中央に婦人科の内診台が置かれ
ていた。
「どうですか? 少しは反省できましたか?」
ブルブル身体を震わせながら、千里は頭を床に擦り付けた。
「分かりました! もう、良く分かりましたから堪忍して下さい! 二度といたしま
せんからー!」
「院長様、だまされてはいけませんよ。この子は私の前で何度も同じ事を言ってきた
んですから」
「分かっていますよ。『お仕置き蔵』に入れると言う事は、ごめんなさいは聞かない
と言う事ですからね。千里ちゃん、ここに入れられたら途中で堪忍は無いのよ。ごめ
んなさいをして赦してもらえるなら、こんなお蔵はいりませんからね。ここはどんな
にお口で謝っても赦してもらえない人が入れられる所ですよ」
黙って尼僧が立ち上がると、千里を立たせて内診台に引っ張っていく。千里はお尻を
引いて最大の抵抗をした。
「イヤですーーー! ごめんなさいーーー! もうしない! 絶対しないーーー!」
無駄な抵抗だった。院長と母親が加わり、内診台に無理やり乗せられ仰向けに台に寝
かされた。
この内診台が普通の婦人科にあるものと違うのは、拘束具が取り付けられている事
だった。
三人に抱きかかえられ、内診台に乗せられてしまうと手早く拘束具で手足を縛られ
た。両手は動かせなくされ、足は大きく開かされて千里の羞恥を全て露わのされて固
定された。その上、院長が
この子はお口がうるさいと言って、口に布を詰め込まれ手拭で猿轡を命じてしまっ
た。
『ムググゥゥゥーー! 堪忍してーーー!』
手も足も動かせずに千里の目には尼僧が艾を持って近づいてくる。恥ずかしいお股の
あちらこちらを院長様の指示で触られ、艾の位置が決められた。母親が目を丸くして
千里の部分を見つめているのも充分分かった。
千里が見えないところで、マッチが擦られお線香の香りが立ち込め、院長様の姿が千
里の目に入った。
お線香を手に近づいてくる院長様。一瞬視界から姿が消えると、開かされた千里のお
股からユラユラと煙が立ち昇った。
『あー! もうダメ!』
千里がそう思った瞬間、締め付けられ差し込まれる熱さが襲った。
『ヒエェェェ―――! 熱いーーー! ごめんなさいーーー! 熱い! 熱い
よーーー!!』
猿轡をされているとは言え辛うじて声になったが、地震でも起こったように内診台が
ギシギシ音を立てて揺れ大暴れをした。
『もうしない! 絶対もうしないーー!!』と千里は叫んだが、その声は誰にも聞き
届けられなかった。千里自身開かれたお股の何処に据えられると、こんな熱さになる
のか想像も出来なかった。
それでも、一回目の熱さが遠のくと、平気で尼僧が次の艾を持ってくるのが目に入っ
た。
『ごめんなさい! お母さん、もうしません・・・! 止めにしてーーーー!!』
千里の声を無視してお灸が据えられ、煙が立つたびに一瞬恐怖で身をこわばらせ地獄
の熱さに身体を振るわせた。
母親が千里の顔を覗き込んだ。
「どう? 熱い? 反省できた?」
千里は必死に首を縦に振った。
『お母さん! ごめんなさい! もうしない! お願い、赦して!』
もぐもぐしながら、必死に千里は母親に訴えたが、はっきりと言葉にならないもどか
しさにいらだった。
「そう、熱いのね。オナニーなんかするとこう言うお仕置きになるんですよ! 千里
のお股が本当に懲りるようにしましょうね!」
母親の言葉が終わらぬ間に、次の熱さが襲った。
『アヒィィィ〜〜〜!! アツッ! アツッ! 熱いーー! 取ってーーー! 』
再び内診台が地震のように揺れ、ギシギシと音をたてた。
千里は顔を仰け反らせ、左右に激しく振ってイヤイヤを繰り返し、腰を浮かせて激し
く揺すったが、陰部に貼り付いた熱さは遠のく事は無かった。

5回の煉獄のお灸が終わると、千里の頭は朦朧とし、汗と涙で顔をクシャクシャにし
ていた。
何処か遠くで院長様の声が聞こえ、尼僧が手を触れた時には千里の全身に電流が走っ
た。
『そこはだめーーー! 嫌! 嫌! そこだけは嫌ーーー!!』
尼僧は何度も院長様に確認をすると、丁寧に押し開き小さな突起に艾を置いた。
『だめ! だめ! だめーーー! あッ! あっ! ああぁぁぁー! ヒィィィーー
!!』
差し込まれる熱さ、痛さに、激しく身をよじり、もだえ暴れたが何の変化も起きな
かった。
そこへのお灸は、じっくり時間を掛け間お置きながら繰り返された。母親と院長様に
お説教をされ、充分分かりましたとお詫びをした後で、「もう一つお薬を上げましょ
う」と言われて艾を置かれる。
その度に千里は、気も狂わんばかりに大声を張り上げた。
『後生ですーー! 一生のお願いですからーーー!! ああ〜〜! 熱いよーーー!
!!』
都合10回の大地震の後、やっと拘束を解かれたが、千里は自分で身動きすら出来な
かった。
カラカラの喉を潤す為、水が一杯ほどこされ千里は一気に飲み干し、三人に抱きかか
えられベッドに横たわった。

尼僧の手で、火傷に薬が塗りこまれながら、母親と院長様の話が聞こえた。
「院長様、これで少しは身に沁みましたでしょうか?」
「ええ、勿論ですとも。でも一度ではダメね。明日からは、朝昼晩と三度のお尻叩
き。それとは別に朝はお浣腸、夜はお灸を差し上げますから大丈夫ですよ。きっと手
淫は直りますよ」
「よろしくお願いいたします。院長様・・・」
二人の声を遠くに聞きながら、毛布を掛けられた千里の意識はゆっくり遠のき、スー
スーと寝息をたてていった。

                                      
                     完

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