テーマ「制服」

 美和の手記 その1 by Caner

 「2年D組 桂木美和」指導部の本条先生の声がする。聖プラヌス女学院伝統の懲戒朝礼だ。今日の校則違反者は5名、仲のいいA組の相沢芙美子も呼ばれている。
全校生徒の前で講堂の壇上に上げられ、屈辱的な体罰を受けるのだ。セクハラの禁止や女性の人権が当たり前のように言われる現在でも女学院では剥き出しのお尻を全校生徒の前でむち打たれるという残酷な体罰がまかりとおっている。
 「美和、頑張って」聡美が私語に加えられる体罰を恐れず声をかけてくれる。昨日の朝は宮城聡美が髪型のことで20回の竹笞を受けたのだ。
 「はいっ」大きな声で返事をして手を挙げる。一挙一手足が笞の規律を受けるのがこの学院の特徴だ。 受罰態度については毎週の生活訓練の時間に徹底的にしごかれる。
檀上にあがって深々と礼をする。いくら超ミニばやりの現代といえ、制服のスカートはあまりに短く定められている。校則145条の2第3項、スケバンがはやっていたときにロングスカートを禁止するために短い丈が定められたそうだ。しかも身長の低かった当時をもとに股下で定められているため少しかがんだだけで
下着が見えてしまう。今でこそ渋谷で歩いていても注目を集めないが、少し前まではじろじろ見られて大変だっただろう。
 名前と違反した校則、罰状が宣告される。制服のスカートの襞数、リボンの結び方が校則に反していたこと、廊下の歩行方向違反、その他細かい校則違反が学園のコンピュターに記録され、学年や前科、違反の程度によって計算されて罰が算出されている。コンピューターの算定刑は竹笞24回。今学年は初めてなので下着は下ろさなくてすむ。「おねがいします」声が小さいと追加がある。講堂の中にふるえた私の声が響く。ひゅっ という笞を振る音が私の膝をがくがくさせる。「ひとーつ ありがとうございます」「ふたつ ありがとうございます」10を越える頃から涙声になってしまう、数えそこねは最低でも3打の追加罰だ。
 16打目、涙で声がかすれてしまう「何をもぞもぞ言ってるんだ、反省の気持ちがないからはっきり数えられないんだ。5打追加で最初からやり直し」最悪、笞打ちの係は指導部一厳しい英語の平良先生。
 結局46回だった、講堂の中で全校の生徒や先生方に剥き出しの赤い縞のついたお尻を突き出すかたちで指導のお礼をしてやっと開放された。朝礼が終わってからも午前中はお尻を出したまま教室に立たされたが、座るときの苦痛を考えれば却って良かったのかもしれない。午後の最初は体育、懲戒懲罰を受けた生徒はブルマーが許されず下半身パンティー一枚で授業だ。12月の冷たい空気が笞跡の残るお尻にしみこむようだ。

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