都内の某私立高校に通っている白土悦子には、ボーイフレンドがいた。
いや、ボーイフレンドと言うより、男の子と言った方がいいかも知れない。
その男の子は、平野裕治といい、悦子さんのすぐ近所に住む小学生だからである。
裕治君は、綺麗で優しい悦子さんを姉のように慕い、悦子さんも、裕治君が可愛い
美少年だったので、姉のように慕われるのも悪い気はせず、時には思う存分甘えさせ
てあげた。
悦子さんにしてみれば、裕治君は本当に抱き締めて頭を思わずナデナデしてしまい
たい子であった。事実今までもそうしてきたし、自分の膨らんだ胸に裕治君を抱き寄
せて顔を埋めさせもした。
そして裕治君も夢見心地になっていた。故に、裕治君は、そんな天使のように優し
い悦子さんにますます引かれて行って、裕治君は、子供ながら、時に悦子さんに女を
感じるようになっていった。
悦子さんは、裕治君にそのように見られるのは照れ臭かったが、内心悪い気はして
いなかった。でも時折裕治君が度を越して、悦子さんの胸を揉んだり、スカートをめ
くったりとイヤらしい行動をとったりするのであるが、優しい悦子さんでも、そうい
う時はさすがに怒って、裕治君を自分の膝の上に乗せて、ズボンとパンツを同時に一
気に膝まで下ろし、裕治君のお尻を平手でピシャピシャと思いっきり叩くのが常であ
った。
お仕置きが終わると悦子さんは、裕治君をグイと胸元に抱き寄せて、「痛かった?
ゴメンね。でもね、裕治君がお姉さんにHなことするからいけないのよ、わかる
ぅ?」と言った。
「ウン、本当にゴメンなさい。悦子ねえさん、僕が悪い子だったら、容赦なくお尻ペ
ンペンのお仕置きをして。僕、おねえさんの前ではイイ子でいたいんだ。」
裕治君がすすり泣きながらそう言った時、悦子さんの顔に得心の色が浮かんだ。裕
治君も当然悦子さんのその表情を見逃さなかった。
「もちろんそうするわよ。その時は、いくら泣いたって許しませんからね。」と、言
って、裕治君に目配せをした。
それは、二人の間で、「お尻ペンペン」を介しての、性的遊戯の成立を意味するも
のであり、お互いの目には、スパンカーとスパンキーとの、「お仕置き」を口実とし
た性的遊戯を楽しむ者同士の、共犯者としての契約成立が確認された。
以後二人は、勿論本気でお仕置きとしてのスパンキングをすることもあったが、大
半は性的遊戯のプレイとしてのお仕置きごっこを楽しむようになっていた。
ただ、性的遊戯と言っても、スパンキングそのものは、通常のオシオキのそれと何
等変わりはなく、悦子さんも決してお尻叩きの手をゆるめることはなかった。
やる時は徹底的にやるのである。悦子さんは、自分の膝の上に乗せた裕治くんの剥
き出しのお尻を思いっきりひっぱたき、裕治君が泣き喚く程に、悦子さんの裕治君の
お尻を叩く力がますます強くなっていくと言う悪循環を形成するのであった。
そんなある日、裕治君が悦子さんの部屋に遊びに行くと、悦子さんは学校から帰っ
て来たばっかりで、まだ制服姿のままだった。
悦子さんの高校の制服は紺のブレザーにプリーツに黄色いチェック模様の入った緑
色のミニスカートで、悦子さんも今どきの女子高校生の例に漏れず、白くて長いルー
ズソックスを履いて、学習机の前の椅子に座っていた。
「あん、裕治君、ちょっと待ってね。今、着替えてくるから。」
悦子さんが、少し恥ずかしそうに言った。
「おねえさん、着替えなくていいよ。制服姿がとっても可愛いよ。」
裕治君はそう言って、悦子さんの胸に飛び込んだ。
「あ〜ん、子供のくせに生意気な事言うのね。」
裕治君は、悦子さんの胸で甘えながら、「おねえちゃん、いい匂いだ。」と言った。
そして裕治君は、悦子さんの脚にからみつき、太腿をなめ回した。
「イヤ〜ン、裕治君、悪い子ねっ。」悦子さんは一応そう言ってたしなめたが、まん
ざらでもない表情をしていた。
悦子さんの脚にからみついていた裕治君は、太腿から徐々にルーズソックスに包ま
れているふくらはぎから、足先の方をなめ回し始めた。
裕治君の鼻先が自然、悦子さんのルーズソックスを履いたつま先に止まった。
当然裕治君は、悦子さんのルーズソックスの匂いをクンクンと嗅ぎ始めた。甘酸っ
ぱい匂いが裕治君の鼻を刺激し、殆ど陶酔状態に陥りかかった頃、バシッと裕治君の
頬に悦子さんの怒りの平手打ちが飛んだ。
「何考えてるのっ!この変態っ!」
悦子さんは本気で怒っていた。その迫力に裕治君はタジタジとなった。悦子さんは
すぐに、いつものように裕治君を自分の膝の上に俯せに乗せると、これまたいつもの
手順で裕治君のズボンとパンツを同時に膝まで下ろし、剥き出しのお尻を平手で思い
っきりピシャピシャと叩き始めたのであった。悦子さんはいつもより怒っていたの
で、平手打ちの力もいつもにも増して凄かった。裕治君のお尻は、早くもピンク色に
染まっていた。
「うわ〜ん、痛いよ〜っ!ヒィ〜ッ!!」裕治君は大声で泣き叫んだ。
その悲鳴があまりにも大きいので、悦子さんも少々びっくりしたようであった。
「おねえちゃ〜ん、綺麗だ。」裕治君は言った。
「何をわかりきった事言ってるのっ!」
悦子さんは、さらに激しくお尻をひっぱたいた。悦子さんの辛辣な叱責、裕治君の
許しを乞う泣き声が部屋じゅうに響き渡る。悦子さんの指先の長い平手が裕治君の剥
き出しのお尻に炸裂し、さまざまな音を奏でた。
「悦子おねえさーん!ごめんなさい!!もう、しませんから、許して〜!!」
裕治君が膝の上から悦子さんの表情を盗み見ると、まなじりを釣り上げたとてもこ
わい顔をしていた。これは、いつもの遊戯的お仕置きプレイではない。悦子さんは本
気で怒っている。裕治君は己の運命を悟り激しく怯えた。
悦子さんによるお尻ペンペンは、際限なくつづくように思えた。裕治君のお尻はと
っくに真っ赤に染め上げられ、腫れ上がっている。
いつもなら、こうなる前に許してもらえ悦子さんの胸に甘えている頃であった。
「うわーん、悦子おねえさーん!!痛いよう、もう、許して!!」裕治君は思わず膝
の上で手足をバタバタさせ、このお仕置きから逃れようとした。
しかし、所詮蟷螂の斧であり、悦子さんの左手でがっしりと抑えつけらてしまう。
悦子さんにはかなわない。
「こら、なに暴れてるの。素直にお仕置き受けないとだめでしょ!!ほんと、悪い子
ね!」
「だ、だって...お尻痛いんだもん。もう、許して...グス...ごめんなさ
い。ほんと、反省してますから...おねえさん、ごめんなさい!!もうしませんか
ら、許してくださいっ!!」
「...だめよ。どれだけ悪いことしたと思ってるの。女性の足のニオイを嗅ぐなん
て、変態のすることなのよ。いい、裕治君。これだけは言っておくわ。悪い子のお尻
は、いくらでも叩くわよ!あなたのような悪い子はまだぜんぜんお尻ペンペン足らな
いわ!!」
悦子さんのお仕置きはさらにつづく。裕治君は悦子さんに逆らえないことを知り、
必死に謝った。そんな裕治君の唯一の救いは悦子さんのムッチリとした温かい膝だけ
であり、裕治君はそのやわらかな膝に幼児のように甘えた。気がつくと裕治君は本気
で反省し謝っていた。お尻ペンペンされながら本気で謝っていると、自分が浄化され
たようでとてもすっきりした。悦子さんに本当に悪いことしたと思った。再び悦子さ
んの顔を盗み見ると、いつものようなとても慈愛に満ちた優しい表情に戻っていた。
二人のこころは膝を介して通じ合っていた。
「悦子さん...好きです。」
裕治君は生まれて初めての告白をした。お尻を叩かれ泣かされながらではあった
が...
「...もう、何言ってるのよ、子供のくせに。そんなこと言ってもお尻は叩くわ
よ。」そう言いながら、悦子さんは頬を桜色に染めていた。裕治君は一生この女(ひと)
と離れられないと思った。
おわり