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■「わらばんしまんが」――この言葉から皆様はどのような作品を思い浮かべるでしょうか。 今年の春、海明寺ご夫妻とお会いした時に、あの「わらばんしまんが」は海明寺氏が子どもの頃から自身の楽しみのためだけに描き続けている漫画であり、実は何百枚もあると知り驚きました。海明寺氏の心の中だけにある妄想空想世界、その中での日常風景が、数コマであったり数枚に渡ったり切れ切れであったり……膨大なわらばんしの束の中に大切に封じ込められ息づいているのでした。 そんな何百枚使っても描ききることのない、決して終わることのない世界を是非皆様にご覧いただきたい――この思いは、海明寺氏の「わらばんしまんが」に魅了され、氏のファンタジーを心から愛する方々の多くのご協力を得て、「海明寺裕わらばんし展」として実現することになりました。
海明寺裕の様々な作品で館内を埋め尽くす本展は、画廊でもなく、美術館でもなく、皆様の空想妄想そして憧れと秘密の詰まった風俗資料館ならではの展覧会になったと確信いたしております。展覧会初日には海明寺氏を囲んでの座談会も行います。是非足をお運びいただき、この圧倒的な世界観を堪能していただきたく思います。 ★印刷も公開も目的とせず自分のためだけに描かれた「わらばんしまんが」は非常に薄い鉛筆書きであり、大変緻密なため、額装せずに、すべてファイリングいたしました。閲覧テーブルでお手元でゆっくりとお読みいただきます。海明寺氏の蔵書も閲覧可能です。妄想空想世界に遊ぶ読書の夜を是非お楽しみください。なお、膨大な量のため一度では読みきれない方は、二回目以降の来場は小冊子またはオマケの提示で500円でお入りいただけます。お気軽にご利用ください。 ★風俗資料館は通常は会員制の図書館ですが当展覧会は会員以外の方でもご来館いただけます。是非お気軽に足をお運びください。ただし書架の前には額装された生原稿が並びますので展示されている本以外の雑誌・書籍の閲覧はできません。
特別企画として展覧会初日(11月16日:日曜日)の19時より海明寺裕氏を囲んでの座談会があります。古くからの作家仲間である白井薫範氏、まいなぁぼぉい氏、『マンガ論争』編集長の永山薫氏、海明寺氏が女犬のお師匠と慕う室井亜砂二氏、そしてアシスト日記でお馴染みの小杉あや氏が参加してくださる予定です。小さな図書館の閲覧机に作品をひろげて自由に語り合っていただく時間です。ひと目お会いしてみたいという方、質問がある方、皆さまもご自由にその場をお楽しみください。
期 日:2014年11月16日(日) |
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