投稿お灸小説 『尼寺 戒月院』
Q太 著
村井千里は、自分の意思に反して警察署の奥の部屋の隅で肩を落として小さく震え
ながら座っていた。
数時間前、千里はいつもと同じ朝を迎え、自分が通う女学院中等部へ元気に登校して
いた。
いつも通り1時限目は国語の授業を受けていたのに、どうしてこうなったのか自分で
も分からず後悔しかなかった。
長い時間を待たずに、聞き慣れた母の声が部屋の外で聞こえ、警察官に深くお詫びを
する言葉が聞こえてきた。平身低頭とはこの事かと思うほど母親は謝り続けていた
が、奥の部屋に通され千里の顔を見ても何も言わず冷たい目で見つめていた。
千里には何も言わない母親に連れられて警察署の出口まで来た時も、母親は警察官に
頭を下げて謝るばかりだった。
「お母さん。あまり娘さんを責めてはいけませんよ。友達が悪かったみたいですから
ね」
「いいえ、もう私の躾のいたらなさです。申し訳ございませんでした」
交番を出ると、母親は黙ってタクシーを止めると千鶴を押し込むように乗り込み、行
き先を「悔月院」と告げた。
車の中で長い沈黙が続き思い空気の中で、先に口を開いたのは母親でしたが、
「千里。お婆ちゃんのお墓に行くからね」
それだけだった。
境内には人影はなく静かなお墓を無言でお参りすると、母親はの本堂に向かい千里も
何も言わずに後に従い、母は本堂の前で女層に院長との面会を求めた後、本堂に通さ
れた。
静かで冷たい空気のなかでしばらく待つと院長が現れた。
「おひさしぶりですね、静子さん。お母様のお葬式以来かしら?」
「ええ、すっかりご無沙汰しております」
なつかしそうな挨拶でしたが、母に緊張のようすを千里は見逃さなかった。
「今日は突然どうなさったの?」
「いえ・・、今も院長様のところが昔のままかと思ってうかがいました」
「昔のまま・・? ああ、静子さんが女学生のころに来ていた、あの頃の?」
「・・」
「ええ、ええ、この寺も母から代は代わりましたけど昔のままよ。娘さんのこと?」
母は、今日千里が万引きの仲間にはいって、警察に補導されたことを話し始めた。
「お嬢さん、お名前はなんておっしゃったかしら?」
「・・ち、千里です・・」
「そう、千里ちゃんだったわね。大きくなったわね」
千里は記憶ほとんど残っていなかったが、しばらく院長様の話を聞くうちに初めてで
ないことを思い出していた。
「院長様。今までてしおに掛けて育ててきた娘がとんでもない事をしでかしまして・
・」
「そうですか。でも子供と言うのはそんな事もありますから。今回はお友達が悪かっ
たようです
から、これからはお友達を大事にする事と良いお友達をつくる事も忘れないようにし
ないとね」
「それはそうですけど、してしまった事はしてしまった事ですから懲らしめの罰は受
けさせませ
んと・・」
「・・、そうね。静子さんもお母様とよく似てきたわね。千里ちゃん、今日は悪い事
をしたんで
すから仕方ないわね? じゃあ、奥の部屋へどうぞ」
院長の後について母が立ち上がると、千里は何も分からず、二人についていくしかな
かった。
渡り廊下を歩き奥へ向かう途中、女の子の微かな鳴き声が近づくのに千里は気がつい
た。
奥の間に通されたときには、もうひとつ奥の部屋からピシッ、ピシッと言う音と女の
子の泣き声と「ごめんなさい」と言う声が聞き取れた。
「しばらくここで待ってくださいね」
院長は、そう言いのこすと奥の襖を開け中に入ってしまった。
「お母さん・・、ここは何なの?」
「静かにしなさい。千里を良い子にしてくれる所ですよ」
「・・ ・・ ・・」
奥の部屋から音と声が聞こえなくなり、しばらく静まりかえったが、すぐに大きな声
が響いた。
「いや〜! そんなの嫌です。お願いですから堪忍してください〜! もう、良い子
にしますか
ら〜!」
「いけません! 今日と言う今日は許しませんよ! しっかりお仕置きしていただき
ますから
ね! あなたの'ごめんなさい'は、おかあさんはもう聞けません」
「おねがい、おねがいです・・。あ、あ、熱っ、あつい〜! いぃぃぃぃ〜!」
千里は耳を真っ赤に染めて俯き、母親はとなりでその顔を見つめた。
襖が開き、院長、若い尼僧、目を真っ赤にした小学生と思われる女の子と母親が出て
来ると部屋の隅に言った。
院長が箪笥の引出しから艾の袋を取り出し、母親に渡した。
「お母さん。今晩から毎日寝る前に、今据えたお尻のところに二回づつお灸を据えて
くださいね」
「わ〜ん。そんなのイヤダ〜」
「静かになさい! もう一度今のお部屋に戻ってお仕置きをしていただきますよ!」
そう母親に言われ、女の子は嗚咽を繰り返した。
「少し可愛そうでも、今回のことを忘れないようにしますから必ずお願いしますね。
それと一週間後に、もう一度いらして下さい。お仕置きの仕上げをいたしますから」
母親は深々と頭を下げ、嗚咽を繰り返す娘の背を押して帰っていった。
「お待たせしました。奥へどうぞ」
奥の部屋は中央に台が置かれ、小さな箪笥があるだけの質素な部屋だったが、さっき
のお灸とお線香の香りが漂っていた。
「さあ、千里ちゃん。今日は悪い子だったから、お仕置きで懲らしめをしましょう
ね」
「よろしくお願いします」
母親が言うと、千里は両手を突いて頭を畳に擦りつけた。
「お母さん、止めて。もう二度としないって約束しますから、許してください!」
「お黙りなさい! こんな事が許せるはずありません!」
「そうよ。じゃあショーツを脱いで、台の上にうつ伏せに寝てごらんなさい」
「・・ ・・」
「早くなさい。今さら恥ずかしいなんてことないでしょう?」
千里に逆らう術はなく、素直に従うほかなかった。
スカートに手を入れショーツを脱ぎ、畳にひざまずいて上体を台の上に乗せると尼僧
が千里の手首をつかみ台の脚に縛った。続けて足を広げさせ膝の上に紐を巻きつけこ
れも別々に台の脚に縛り付けてしまった。
「ああん、お母さん、お願いです。お仕置きは受けますからお家でしてください。お
尻のお灸でもいいですからお家でして〜」
「ダメですよ。今日はここでお仕置きしていただきます。ここには怖いお仕置きのお
蔵もあるんですからね」
「まあ静子さん、そんなに脅かさないの。千里ちゃん、お尻叩きのお仕置きからです
よ。分かってますね。じゃあ始めてちょうだい」
尼僧が物差しを手に近づくとスカートをゆっくり捲り上げ、千里の生双丘が露わにさ
れ物差しが当てられた。
ビシッ! ビシーッ!
いきなり手加減のない厳しさで物差しが双丘に打ち込まれ、千里は動かせない身体を
のけ反らせた。
「イィィィ・・、痛い〜ッ!」
「痛いのよ、お仕置きですから痛いの。 このお尻の痛さを忘れないでね」
ビシッ! ビシッ! ビシッ!
手馴れた叩き方は、ゆっくりではあるが左右交互に、時には同時に厳しい痛みをお尻
に与えた。
「ごめんなさい。 堪忍してください」
ビシッ! ビシッ! ビシッ!
千里は家で母からお尻を叩かれていたが、こんな痛さは初めてだった。
みるみるお尻は赤く腫れ上がり、時々尼僧は手を止めてお尻のようすを看てはくれた
が、すぐに
厳しいお尻叩きを続けた。
「もうしません。 分かりましたから許してください〜」
「分かってません。 今日はこんな事で許すわけにはいきません」
ビシッ! ビシッ!
「ああ、我慢できません」
千里は物差しが食い込むたびにヒイヒイ泣いて暴れようとした。
「お仕置きなんですから我慢なさい。 ほら、そんなにお尻を動かすと恥かしい所が
丸見えですよ。 じっとしなさい」
ビシッ! ビシッ!
100打を過ぎて、ようやく尼僧は手を止めてくれた。
「千里ちゃん、痛かったね。お家のお尻叩きよりだいぶ痛かった? でもここのお仕
置きはお家のとは違うのよ。分かりましたか?」
「分かりました・・。もう、良く分かりましたから・・」
「院長様、この子にもお灸を据えてやってほしいんですけど・・」
「ええ、でもお尻に?」
「いえ、お尻には時々据えてるんですけど、ちっとも良い子になれなくて。その上今
日の不始末ですから、もっと熱いところに据えていただきたいんです」
「そうね、今日のことを考えれば仕方ないわね。千里ちゃん、これからお灸のお仕置
きよ。熱いところに据えますけど、小さな艾にしてあげますから良く反省して我慢するのよ」
「・・ ・・ ・・」
院長自らお灸の準備を始めると、千里にはそれだけで十分なお仕置きになっていた。
「ちょっとお尻を広げていてちょうだいな」
尼僧は双丘に手を当てると、ゆっくりと押し開き秘蕾が露になるまで広げた。
「あぁぁぁ・・、やめて〜、恥かしいですから・・」
「恥かしいわね。でも、恥かしいだけじゃないの。ここは熱いのよ。今日はお尻の穴
にお灸です」
「・・アツっ! 熱いよぉ〜! 堪忍し・・、ヒィィィィ〜!」
「熱いでしょう。お仕置きですから熱いんですよ! 万引きなんかするとこう言う目
に合うんですからね。この熱さを忘れないよう、もう一つ据えておきましょう」
千里は二つ目のお灸も身をよじり、大声で泣いたがお尻は開かれたままで逃れる道は
なかった。ようやく熱さが遠のいたとき、千里は肩でハアハアと息を切らしていた。
何度か据えられたことがあったお尻のお灸とは比べものにならない熱さで、もう十分
反省していた。
「院長様、今日のことはこんな熱さで許すわけにはいきません。他人様のものに手を
つけるなんて情けないったらありません。私の躾が甘かったと反省するしかないんで
す。ですから、このままもっと辛いお股にもお灸を据えておきたいんですけど・・」
「まあまあ、静子さんも本当に厳しいお母さんになりましたね。あなたのお母様と同
じね」
「ええ、家では何とか厳しくしようと思うんですけど、何かと隣近所やまわりの目が
あって厳しく出来なくて・・。母が私をここに連れてきた気持ちが分かるようになり
ました」
「いいでしょう。一度本当のお灸の熱さを分からせておくのもお薬ですからね。あな
たも昔ここの常連さんで良く知っているから、少しは手加減するのかと思ったけど静
子さんに覚悟があるならしっかりお仕置きしておきましょう」
千里は二人の話を聞きながら恐ろしさに身震いした。
「じゃあ、台の前脚を折ってお尻が高くなるようにしてちょうだい。手に気をつけて
ね」
「イヤ、イヤッ! お母さん、ごめんなさい。院長様、ごめんなさい。もう良く分か
りました。
我慢出来ませんから、ゆるして下さい・・」
あっと言う間にお尻が高くされ、同時に広げられた両足の間からプックリした女の子
が曝け出されると、院長は指で開き入念に中のコンディションを調べはじめた。
「静子さん、見てご覧なさい。この子オナニーもしてるわよ。本当に悪い子になって
るのね」
「千里! 何て言う子なの! よーし、もう許しませんよ。万引きのお灸を3回、オ
ナニーのお灸を2回で5回据えますからね。覚悟なさい!」
千里が何と言おうと、泣いてお詫びをしようと、艾が割れ目の左右に置かれ、陰核の
近くにも割れ目に挟むように一つ置かれた。
「一回のお灸はたったの三つですから、歯を食いしばって我慢しなさい」
「・・ああ、いや! 熱っ! 熱つぅぅぅぅ〜! ヒッ、ヒィィィィ〜!」
敏感な女の子のお股が千切れてしまうのかと思うほど酷い熱さに、身をよじり暴れた
が何の抵抗にもならなかった上、二人を怒らせていた。
「千里ちゃん、どうして静かに出来ないの! お仕置きを素直に受けられないのね!
静子さん背中を押さえつけておいて下さいな」
「我慢できません! 我慢できませんから・・、お願いですから、お許しください!」
「だめよ! 我慢できなくても我慢させます。お仕置きなんですから!」
母親にそう言われた時、もう次の艾が置かれお線香の火が移されていた。
「・・お母さ・・、うわっちぃ! 取って、取って〜! アチィィィ〜!」
結局、どれほど謝っても許されずに、言われた通り5回のお灸を据えられた時には、
千里は汗まみれで放心していた。
「千里、分かりましたか? 少しは懲りたの?」
「・・ ・・ ・・」
「お返事は?」
「ご、ごめんなさい。もう・・しません」
「本当に反省できたかどうか分からないわね。静子さん、しばらく毎月ここへ来させ
るのはどう
かしら? 気の緩みが出た時には静子さんがノートに記録をしておいて、お灸の回数
を決める
のが良いと思うわよ。特にオナニーには気をつけて」
「そうしていただくと助かりますわ。場合によってはお蔵を使って頂けますでしょう
か? 一度
お蔵に入れられれば、本当に反省出来ますもの」
「まあ、怖いお母さんだこと。でも1年も通わせれば、きっと良い子になれると思い
ますよ」
千里は精も根も尽き果て、身支度を整えて部屋を出た時には、次の母娘が二組座って
待っていた。
その内の一人が、今日一緒に万引きをして補導された同級生だった事に、千里は気が
つく事も出来なかった。
今は平成11年秋、2000年は千里にとって生涯忘れられない年になる。
完