第6話 by 多香美じかん
花柄のワンピースが徐々に捲り上げていくと、
細く締まった足首から程よい肉付きの脹脛、
とろけるほど柔らかそうな膝の裏、テニスで
鍛えたたくましい太腿が、悟の胸を熱く焦がしながら
次々に現われ、宇田川も息を呑んでそれを見守った。
「なんて綺麗な脚をしてるんだ。」
悟は思わずつぶやいた。
両足をバタつかせ悲鳴を上げ続ける由梨子であったが、
両手が背中で手錠がけされ、体を縛り付けられている
状態ではどうにもならなかった。
悟はしばらく由梨子の、その、足首から太腿の美しい線
を凝視していたが、急に発作でも起きたように、
手にしていたワンピースの裾を一気に由梨子の背中のま
でペロッと捲り上げた。
淡いピンクのパンティーの豊臀が、勢い良く現れる。
宇田川がピューと口笛を吹いた。
由梨子の顔が真っ赤に染まる。こんな辱めを受けるのは、
もちろん初めての経験である。社長令嬢として誇り高い
生活を送っていただけに、その羞恥の激しさはすさまじ
かった。
「やめてっ!」
由梨子のバタつかせた足が悟の顎を直撃し、悟は口の中
を切ってしまう。
「よくも僕の顔を蹴ったな。」
ペッ、と血の唾を吐く悟。
「往生際の悪いお嬢様だねェ。」
宇田川はそう言って、悟に目で合図をした。
宇田川と悟は、由梨子の両足を片方ずつ、抱え込んだ。
「きゃっ!
何するのっ、放してっ!」
力ずくで、由梨子の両足を揃えさせ、足首にグルグルと
ロープを巻き付けた。
「いやっ、やめてっ!」
自由を失った両足は、丸椅子の脚に縛り付けられ、由梨
子は、お尻を突出した直角のポーズに固定されてしまっ
た。
悟は再び由梨子のワンピースを捲り上げ、いくつかの安
全ピンで、裾を背中に着け留める。
由梨子は、お尻が丸出しにされてゆくその屈辱の過程で、
悲鳴をあげる以外に出来る事はなく、
ただ、「いや」とか「やめて」とか、
虚しく喚き散らすだけであった。
勝誇ったような笑顔の悟が、大きな裁縫用のハサミを持
ち出し、由梨子の頬に押し当てた。
戦慄に表情を凍りつかせる由梨子。
「どうです?由梨子さん。恥かしいですか?
まだまだこれからですからね。」
悟はそう言うと、今度はハサミの先で、由梨子の太腿を
チクチクと突いて、由梨子に悲鳴をあげさせた。
「痛いっ!」
「おらおら!」
「いやっ!やめてっ!」
「どうだ、痛いか? おらおら!」
「いやっ!」
そのうちにパンストは、その刃先のせいでほころびてしまう。
「あらら、伝線しちゃいましたね。
こんなストッキングは不要です。切っちゃいましょう!」
悟がそう言ってパンストにハサミを入れると、
さっきから黙って娘の悲劇を見守っていた静江が
もう、耐えられない、という感じで、
「悟くん、もうやめて。
由梨子を許してやって。お願い。」
と哀願し始めた。
「何を言ってるンですか?
お仕置きはお尻ぺんぺんなんですよ。
まだお尻すら出してないじゃないですか!?」
「由梨子が受けなければならない罰があるのなら、
私が受けますから。
お願いです、悟くん、由梨子は結婚前の大切な身な
んです。ひどい真似はやめて下さい!」
静江は首を後方へひねり、哀しげな瞳に涙をいっぱいためて、
悟を見つめた。
だが、それは、悟のサディスティックな性癖をより一層刺激し、
復讐心を燃え滾らせるだけであった。
「お母様、どうぞご心配無く。
お母様はお母様で、
由梨子さんの後でたっぷりお仕置きしてあげますか
ら。」
悟の不気味な笑みに静江は縮みあがってしまう。
「ママゴトで由梨子さんがあんな事をしたのは、
お母様が由梨子さんにそういう躾をしていたからで
しょう。
だから、お母様にも当然責任はとってもらいます。」
そして、ハサミを動かす悟の手が止まった。
パンストは見事に切り刻まれ、由梨子はついに素足を悟
や宇田川の目に晒した。
今までパンスト越しに見ていた、由梨子の太くてたくま
い太腿や程よい肉付きの脹脛、キュッとしまった足首の、
素肌は、育ちの良さを象徴するかのように、透き通るよ
うに白かった。
その美しさに見惚れながら、悟は、次に由梨子の赤いパ
ンプスを脱がせた。
そして、由梨子の足の裏の土踏まずの部分に、
そっとくちづけるのだった。
「いやーっ!そんな事やめてーっ!」
悟の舌の動きを足の裏に感じた由梨子は、その身の毛も
よだつ変質的行為に、特別な恐怖が込み上げてきて、狂
ったように泣き叫ぶ。
悟の舌は、さらに激しく由梨子の足の裏を這いまわった。