第20話 by 多香美じかん

宇田川が、いつのまにか手にしていた皮鞭で床を叩いて
脅かすと、静江は震え上がりながらその場に身を沈めて
四つん這いになった。
屈辱の涙が幾筋も静江の頬をつたう。

静江の首輪に鎖をひっかけた宇田川は、

「犬の散歩だ、さァ、歩け!」

と叫んで、静江の丸くて大きな尻に、皮鞭を振り下ろした。

ピシリッ!

「ひーっ!」

静江は悲鳴をあげて仰け反った。
そして、ゆっくりと、床を這い始めた。
歩みをためらったり止めてしまったりすると、容赦なく、
鞭が臀部に振り下ろされたし、ちゃんと歩いていても、
宇田川は、まるで気合でも入れるかのように、定期的に
静江の尻に鞭を当てた。
その度に静江は、仰け反り、悲鳴をあげ、あまりの惨めさ
に大粒の涙をこぼすのだった。

「ようし、
そこで3回まわってワンと鳴いてみろ!」

宇田川が命令する。

「そ、そんな事・・・」

出来ません、とは言えず、静江は言われたとおり、そこ
でグルグルと3回まわって見せるのだった。

「ワンはどうした?」

「・・・・・」

「お前は犬なんだぞ、さァ、ワンと鳴け!」

「許、許して下さい。そんな事、あんまりです!」

「犬のくせに人間の言葉なんかしゃべるな!」

ピシリッ!

「あひっ!」

宇田川の皮鞭がまたしても静江の尻に炸裂する。
白くて美しい静江の双臀に赤い鞭の跡が、幾つか走って
いた。

「さァ、もう一度やり直し!
3回まわってワンと鳴け!
今度ためらったり逆らったらりしたら・・・、
わかってるだろうな?」

静江は泣きながら、もう一度その場を3回まわった。
そして・・・、

「ワ、ワン。」

と、小さな声で言った。
宇田川と悟は腹をかかえて笑いあった。

「ようし、今度はちんちんだ。
さァ、ちんちんしろっ!」

これは悟の命令。

「お願いです、もう許してっ!
出来ません、
そんな恥かしい事、私には出来ません!」

思わずそう口走った静江だったが、
宇田川の皮鞭で臀部を打たれ、
悟に、「由梨子さんを呼び出してもいいんですか?」と
言われると、それ以上逆らう事は出来ず、すすりあげな
がらも爪先ですわり、体をまっすぐに立て、ちんちんす
る犬のポーズをとるのだった。

「もっと犬らしく、舌を出して
ハァハァ言うんだ!」

今度は何のためらいも見せずに、素直に命令に従う静江。
これがあの白川静江なのだろうか。社長夫人なのだろうか。
悟は夢を見ているのではないか、と思い、ちんちんをする
静江を感慨深げに見つめるのだった。

宇田川が鎖を鳴らして引っ張った。
静江はちんちんのポーズか再び四つん這いに戻された。
宇田川に鎖を引っ張られ、犬の散歩が再開された。
先程と同じように、定期的に宇田川の皮鞭が静江の尻に
炸裂する。

ピシリッ!

「ああっ!」

「お前は犬だと言ったはずだぞ!
ああっ、じゃなくて、ワンだ!」

ピシリッ!

「ひっ!」

「何度も言わせるなよ、奥様。
俺は気が短いんだ。」

ピシリッ!

「あうっ!
・・・ワ、ワン!」

「フフフ、ようし。それでいいんだ。」

ピシリッ!

「ワン!」

ピシリッ!

「ワン!」

「よし、停まれ。
さァ、今度はおしっこのポーズだ!
片足をあげておしっこする真似して見せろ!」

宇田川が鞭で床を叩きながら言った。
悪魔たちの容赦無くむごい命令に、静江はまたしても
泣き濡れた目を屈辱に哀しく曇らせ、

「あ、あんまりです。あんまりですわ。
こ、こんな惨めな事、もう耐えられません!
こんな事を私にさせて、あなたたちは、
いったい何が楽しいのです!?
むごすぎますわ!」

と、逆らってしまうのだった。
宇田川は怒鳴ったりせず、わざと落ち着いたトーンで、

「言いたいのはそれだけかい?奥様。」

と冷たく聞き返す。
静江は怯えて震え上がり、その場によよと泣き崩れてし
まう。
すると悟が、どこからか青竹の棒を持ち出してきて、

「泣けば許してもらえるとでも思ってるのか!?」

と大声で怒鳴りながら、静江の臀部に力一杯ぶち当てた。

ビシッ!

「あひっ!」

皮鞭とはまた違う痛みに、泣き崩れていた静江は仰け反
った。
そして悟は、静江の横にあるテーブルの脚をその青竹で
カンカンと叩き、

「さァ、このテーブルを電柱だと思って、
おしっこをするんだ!
ほらっ、さっさとしないかっ!」

と、がなり立てた。
宇田川も静江の背中に皮鞭を振り下ろし、

「おらっ、足をあげろ!
由梨子にやらせたっていいんだぜ。」

と脅した。
静江はひきつった頬を涙で光らせながら、四つん這いの
姿勢に戻り、震える右足をそっとあげた。

「もっと高くあげなきゃ、
自分の足におしっこがかかっちゃうぜ!」

臀部に青竹、背中に皮鞭をぶち当てられ、静江は嘲笑の
中で、犬のおしっこのポーズをしてみせるのだった。
悟と宇田川は傍若無人に笑い転げながら、

「お前、それでも社長夫人かよ?」
とか、

「社長や他の社員たちにも見せてやりたいぜ!」

とか、
静江の心を打ちのめすべく言葉を次々と浴びせかける。
素っ裸で鎖につながれた哀れな社長夫人は、大粒の涙に
むせびながら、その屈辱のポーズをとり続けるのだった。

つづく

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