第34話 by 多香美じかん
四つん這いのまま、左足をあげた静江。
床についている右足の腿が激しく痙攣した。
谷底へ身を投げるような捨鉢な気持ちで、静江は生理的
緊張を解いたのだ。
静江の官能味のある乳色の腿の付け根に、丸みを持って
てやわらかくふくらむ艶っぽい茂みの中から、一条の水
が激しく飛び出すと、宇田川は、
「うわっ、やった!」
と、狂喜して大声を出した。
静江は屈辱と羞恥で真っ赤に火照った顔面を狂おしく左
右にふりながら号泣している。
その黄金の放水は、洗面器にまともに入るはずもなく、
激しい勢いで床を叩きつけながら濡らしてゆく。
隣で同じように四つん這いにさせられている由利子の足
にも、そのしぶきがかかる。
静江は一体自分がどうなったのかわからない状態に陥り
ながら、泣き喚きながら放水を続ける。
「さァ、お嬢様もはやくなさって下さい。」
道代が痛快でたまらないといった表情で、由利子に声を
かける。
その屈辱の行為を演じる事が出来ず、激しい鳴咽を繰り
返すだけの由利子。
道代はさらに、
「さっさとしないと、宇田川さんに浣腸されちゃうわよ。
そんな事になったら、お嬢様、おしっこどころでは済
まなくなりますよ。ここでウンチまでたれ流さなくち
ゃならなくなるのよ。それでもいいの?」
と由利子をからかう。
悟も楽しくてたまらないよいった表情で、
「お母様だけにあんな恥かしい真似をさせて平気でいる
ような悪い娘は、お仕置きされて当然だ。
宇田川さん、由利子さんのアヌスに、はやく浣腸ぶち
かましてやって下さいよ!」
と付け足した。
「さっさとしないかーっ!」
宇田川がドスのきいた声で叫ぶと、由利子は、ひときわ
激しく泣き叫び、母親の恥かしさに追いつく思いで、
右足をあげた。
股間をほんのりと覆い包んでいるような淡く繊細な茂み
が心なしかフルフルと震えている。そして、ついにそこ
から、細い水が勢いよく飛び出した。
今度は由利子の放水が、床や静江の足を濡らしてゆく。
「白川母娘がオシッコのかけ合いをしてるぜ!」
宇田川がそう叫ぶと、悟も道代も高らかに大笑いする。
3人の悪魔たちの嘲笑の中で、由利子と静江は、大粒の
涙を流しながら、犬のポーズの排尿合戦を続けた。
二人の放水はしだいに弱まり、やがて止まった。
あげていた足を床に戻した由利子と静江は、気が遠くな
り、がっくりと首を垂れさせてしまう。
そして、腕や足の力も抜け、ヘナヘナと床に肢体を沈め
てゆく。由利子も静江も、汚辱の極限に突き落とされて、
もう声もあげられないほど、打ちひしがれてしまったの
だ。
道代は雑巾で床を拭きながら、
「ビチャビチャじゃないの!
奥様もお嬢様もなんてはしたないの!」
と打ちのめされて泣き続ける二人を叱り飛ばす。
そして、洗面器を取り上げ、
「これっぽっちじゃあ、薔薇の肥料にはならないわ。
どうするのよ!?
枯れてしまうわよ、白川家自慢の薔薇たちが。」
と言った。
宇田川が静江の髪をつかみ、顔をあげさせ、
「おいっ!自分の撒き散らした小便を道代さんに掃除
させて、知らん顔は失礼じゃないか!
道代さんはもうお前の使用人じゃないんだぞ!
なんとか言ったらどうなんだ!」
と叫んだ。
静江は泣き濡れた頬を屈辱と恥辱にひきつらせながら、
「ご、ごめんなさい。」
と小さな声で詫びる。
宇田川は静江の髪をゴシゴシとしごき、
「ごめんなさい、で済むと思ってるのか!?」
と静江の泣き顔をにらみつける。
静江は怯えきった表情で、
「私、私がお掃除します。ど、どうかお許し下さい。」
と言うと、自分のあまりの惨めさに耐え切れず、またし
ても大声で泣き喚き始めてしまう。
道代はプッと吹き出し、
「まァ、奥様、白川家では雑巾がけなどなさった事無い
のに・・・。雑巾のかけ方、御存知ですの?」
と言った。
由利子の方は、栗色の髪を悟にしごかれながら、
「由利子さんだっておしっこ撒き散らしたんでしょ?
お母様だけに詫びを入れさせないで、あなたもちゃん
と謝りなさい。」
と催促され、
「ご、ごめんなさい。」
と屈辱の謝罪をさせられている。
宇田川はそんな哀れな白川母娘を痛快そうに見下ろし、
「しょうげねェ、二人ともおしっこ漏らした罰だ。
今から、パドルで百叩きの刑だ!」
と言い放った。
由利子と静江の表情がたちまちひきつりゆがんでゆく。
「さァ、由利子さん、起きて下さい。
おもらしのお仕置きを始めますよ。」
痛快そうにそう言いながら、悟が由利子を抱き起こそう
とすると、由利子は狂ったように首を左右に振り、
「いやっ、いやよっ!
お尻をぶたれるのは、もういやっ!」
と泣き叫んだ。
「お尻をぶたれるのはもういや、って、
お嬢様はこれから一生、お尻をぶたれながら生きてゆ
くのよ。わかってらっしゃるかしら?」
道代がからかう。
「いやーっ、いやいやーっ!」
赤ん坊のように泣き出す由利子。
宇田川はそんな由利子を嘲笑い、
「まァ、確かに昨夜からずーっとお尻叩かれ続けたから
な。これ以上ぶっ叩くと血が吹出ちゃうかもしれん。
お尻のはれがひくまで、スパンキングは勘弁してやろう。」
と言った。
すると、悟が、
「甘いよ、宇田川さん。
血が吹き出たっていいじゃないですか。
この際、徹底的にやっつけましょうよ。」
と口を尖らせた。
宇田川はニヤニヤしながら、
「誰もお仕置きを許すなんて言ってないぜ、松下。
おもらししたペットにお仕置きしなかったら
躾にならんだろ?
罰は罰で、ちゃんと与えてやるさ。」
と言った。
「ねェ、ねェ、何するの?」
ワクワクしながら道代が聞く。
「やっぱり、由利子さんと奥様には、浣腸を受けていた
だく。いいですね。」
宇田川がそう宣告すると、悟と道代は手を叩いて喜んだ
が、由利子と静江は世にも哀しげな表情になった。
「そ、そんな!
あ、あんまりです。
私、私たちは、そんな目にあいたくないから、
こ、こんな恥かしい行為をしたのに・・・。」
涙がのどにつまり、それ以上の言葉が出なくなってしま
う静江。
「俺達は洗面器にしろ、って言ったんだ!
床に小便撒き散らせ、なんて命令した憶えはないぜ。
勝手に床を汚して・・・。
お仕置きされるのは当然だろうが!」
宇田川が怒鳴りつける。
悟におさえつけられ、膝をついてお尻を突き上げたポー
ズにされた由利子に、浣腸器を手にした宇田川が近づく。
「い、いやよっ!浣腸なんて絶対にいやっ!
お願いっ、許して!許して下さいっ!」
悟におさえつけられた身を必死でよじらせ、泣き叫ぶ由
利子。
道代は静江をおさえつけている。
「いい気味だわ、お嬢様も奥様も。
私たちの従順なペットになれるまで、
たっぷりみっちり仕込んであげますからね。
お嬢様がすんだら、すぐに奥様にも浣腸してもらいま
すからね。」
「道代さん、あんまりです。
私があなたに何をしたと言うの?
どうしてこんな目にあわされなければならないのです?」
「人の家の大事な息子を殺そうとしておいて、
そんな言い草はないでしょう、奥様。」
「だ、だって私たちは、
悟くんたちにひどい目にあわされて・・・。」
「先にうちの息子にひどい事をしたのはあんたたち母娘
でしょう?
なんでうちの悟が白川家の運転手をしなければならな
いの?
亭主が社長、父親が社長だからといって大きな顔して
るんじゃないわよ!
絶対に許しませんからね、奥様もお嬢様も!」
道代がそう言った時、由利子のつんざくような悲鳴が
響き渡った。
ついに、浣腸の刑が執行されたのだ。